梅太郎商店
​上澤佑基さん

日本の食卓に再び

繊細で贅沢な時間を

下野の国の今市宿。

日光東照宮へお参りする前には必ず旅人が立ち寄ったであろう、昔からの宿場町だ。日光街道、例幣使街道、会津西街道と、昔の主要な街道が3つも交差する交通の要所でもある。

 

今市宿が大きく発展する前から、日光東照宮造営と時を同じくして創業したのが上澤梅太郎商店だ。始まりは日光神領の年貢米を預かる蔵業であった。

そんな歴史ある醸造蔵の佇まいは今も堂々としている。

白く立派な蔵、大きな店構えと「日光みそのたまり漬」の文字。老舗らしい重厚感ある造りだが、圧迫感は感じない。むしろ温かみがあってとても落ち着くのは、そこに働く人たち真心のこもった接客ゆえだ。

まさにその代表ともいえる、いつも物腰柔らかに出迎えてくれるのが上澤佑基さんだ。

佑基さんには海外赴任の経験がある。大学卒業後、企業勤めの中で移動があり、しばらく中国の農村で生活していた。

農村は電気も通らないほど貧しく、日本の暮らしぶりとはまるで違う。生活のギャップがありすぎて、前任は体調を崩してしまった程。しかしその貧しさの中でも、佑基さんは豊かさを感じられたという。

それは食。中国の家庭料理の定番、野菜炒め。

農村でも毎日食卓に並ぶ、その野菜炒めこそが素晴らしいのだ。

 

「素材の味を繊細に感じ取り、豊かな食事の時間を」

料理をするとき、彼らは素材を必ず部分ごとに分ける。1つの葉野菜だとすると、葉、茎は別の素材として扱うのだ。

なぜなら、食感や味が全然違うから。切り方、一緒に合わせる具材、調味料を変えれば、同じ野菜でも全く別の料理になる。代り映えしない野菜炒めだけの食卓が、色々な味を楽しめる食卓に。彼らは、いつもの安い食材が、よりが美味しく食べられる工夫をたくさん知っていたのだ。


佑基さんは、貧しい中でも豊かさを生み出す彼らの知恵に、とても感銘を受けたそうだ。素材の味をしっかり味わう、ゆったりとした楽しい食事の時間こそが、豊かさ、幸せにつながっていくと確信。同時に、忙しない日本の食卓の時間的な貧しさにも目が向くように。​

そんな日本の食卓に、改めてご飯、漬物、みそ汁のシンプルな朝ごはんを提案する。実はいつものシンプルな和食の形が、美味しく食べる為の、昔の人の知恵の結晶なんだと気づかされたのだ。

 

大学、大学院で人類の文化形成について学んできた経験から、食を文化と深く結びつけて考えることができるし、全く違う相手の文化を、フラットな気もちで受け入れる懐の深さも兼ね備えている。

そんな漬物屋の佑基さんだからこそ提案できる、「日本の朝食」の形があるのだ。

 

上澤の隠居部屋で日本庭園を見ながら味わう朝ごはんは格別。豊かなな朝食の時間と、上澤家自慢の朝食文化を、皆さんにも感じて欲しい。

店舗情報

日光みそのたまり漬け 上澤梅太郎商店

栃木県日光市今市487

店舗営業 ほぼ年中無休 (8:30~17:30)

0288-21-0002 

駐車場完備

HP https://www.tamarizuke.co.jp/

 

汁飯香の店 隠居うわさわの情報はこちらから↓

https://www.tamarizuke.co.jp/inkyo-uwasawa/