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感性を信じ、進み続ける

菜音zion
​吉原 隆人さん

​ 今市エリアの日光街道沿い、車を走らせると民家に交じって重厚な古民家が現れる。その外見通り、歴史の重みを感じる落ち着いた店内には、ヒョウタンの飾りからあたたかなオレンジの光が落ちている。

 この内装はすべて吉原さん自身が一からリノベーションした。これだけ大きな家屋を一から作り変えるのは、並ではない。そして興味深いのが、作り始める際にイメージしたのがスペインのアルハンブラ宮殿の美しさと、アフリカの民家の素朴な荒々しさだということ。相反するような二つのイメージから、この和モダンな内装ができあがったのだ。

​この発想力はどこから来るのだろうか。​

「感性を信じ、進み続ける」

​吉原さんが自身の転換期と感じているのは、就職後にワーホリで渡ったオーストラリアでの生活。日本とは全く違う環境で、様々な人と出会う刺激的な毎日はとても楽しく、学びの多いものだったそうだ。

板前として働き始めていた当時、海外に行くことを周囲は評価しなかった。しかし自分の感覚を信じ、やりたいことを貫き通して多方面から学びを得たことは、結果的により感性を磨くことに繋がり、自信となったと言う。

こうして吉原さんが培ってきた感性は、もちろん料理にも生かされている。思いもよらない食材の組み合わせで、度肝を抜かれる創作メニューも。季節ごと足を運ぶ度に、どんなメニューが加わっているのか、客をワクワクさせてくれる。

また独自に買い付ける新鮮な海の幸と、実家で丹精込めて育てた野菜を豊富に取り入れているのも大きなポイント。彩り豊かで女性にも喜ばれている。

店名である 菜音 の意味は、旬の野菜の美味しさを生かして提供することだ。実際に料理を食べれば、まさに店の名前を体現していることが分かるだろう。

そして実は 菜音 にはもう一つの願いが込められている。それは、「安らげる場所」であること。吉原さんはレゲエでよく使われるZIONという言葉を、そう解釈している。

落ち着いた内装、音楽、独創的で彩り豊かな料理はさることながら、それを作り上げている吉原さんの大らかで優しい人柄が菜音の一番の魅力かもしれない。

初めて店に入ったとき、カウンター席に座る常連客に、「絶対ここに座った方がいい」と勧められた。

今では私も必ずカウンター席に座るので、席に迷う客には同じように声をかけるだろう。いつ行っても居心地がいい、そんな心安らぐ居酒屋に気軽に足を運んでもらいたい。

店舗情報

​古民家酒房 菜音 ZION

栃木県日光市森友285

11:30~13:30        18:00~23:00

0288-22-8488

P 10台程度

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